実は母の様態が一進一退を繰り返していたのですが、2007年9月に逝去しました。
脳梗塞を患い、10数年もの間不自由な生活を続けていました。私自身もある意味認知症だった親父の時以上の辛苦を経験したのですが、父母共逝った後は思い出す度に感謝の恩情が胸に湧いてくるのを感じます。
正直お袋のことを気に病んでいた時期に亡き父のことを想い起こして書いていたので、いざ最大に気にかけていた母が亡くなって、頭の中は母の方に向いていて、親父のことをブログに書き続ける気分にはなれずにずっとそのままにしていました。
でも先日「親父の挫折と失踪」の欄にありがたいコメントを頂きました。
父の認知症、そして母の脳梗塞からの身体障害という僕の苦悩は一応の終わりを告げました。でも世の中にはまだ僕と同じような状況で悩んでいる人がたくさんいる。
そして高齢化社会が進むからこれからも父母の老齢や病気・介護で苦悩に直面する人達がたくさん増えてくると思う。
そんな中でなんとか解決策を、救いを求めてインターネットで検索し、僕のサイトを見つけて共感し、涙してくれた、勇気をもらえたと書いてくれました。
私が父と母のことをサイトに残しておこうと思い、そして見に来てくれた人に少しでも勇気と希望を与えられたら・・・との最初の想いがよみがえり、また記事の更新がされていないので僕の体のことまで心配してくださって申し訳ない思いです。
以前もコメントくれた方がいましたが、こういう方に少しでもお役にたつのならと感じ、いろいろ考えましたが、また思い出しながらまとめてみようと思っています。
思い返せば、親父が呆け始めたとのことで田舎の実家に戻ってから、父そして母も倒れ、両親の病気の晩年を見つめ、父が亡くなりそして母が逝って、気が付けばちょうど20年もの歳月が経っていました。
その間たくさんの出来事がありショックも受けましたが、一番の心労というのは「この苦悩の状況がいったいいつまで続いていくんだろう・・・」との思いでした。
元の元気な状態になるのは望めない。とすると‘終わる‘ということは‘親が亡くなる時‘ということになる。もちろんそんなことは望んでもいないし、考えたくもない。結局、解決策はなく、何か事が起こる度に「いったい、いつまでこんなことが続くんだ!」ということでした。
でも、もちろん今だから言えることですが、以前も書きましたが「永遠に続く苦悩は絶対にない!」ということです。一番良くないのは、この労苦が果てしなくずっと続くと感じて苛まれて希望を見い出せない状況に陥ってしまうことです。僕もそうなったことがありました。20年は正直いって長かったです。ストレスが蓄積してか一時期体を壊したこともありました。
でも、終わりました。そして今は「長くて辛かったなぁ・・」という感傷的なものでは無く、「父ちゃん母ちゃんありがとうよ!!」っていう感謝の念の方が強く湧いて来ます。こんな思いをしたから、普段はあまり感じない親の大切さ・親への想い・人への愛情というものを自分の中に認識させてくれたという感じです。いってみりゃ親が自分の姿を通して子供を鍛えて、最後に子供の心の教育をしてくれたのかもって思ったりもしました。
そうしてみれば、あの時は本当に大変な思いをしたけれども、過ぎてしまえばですが、こういう経験は辛いけど決して無意味なこととは思えなくなります。今安閑としている人達をうらやむ気もなく、大切な心の宝物を持てたようにも思います。
だから!・・・今は大変で苦しいけど、きっと大丈夫ですよ!!。
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